全身麻酔から醒めるときに息が苦しくなりました
2005年 07月 05日
以前に全身麻酔を受けたとき、
麻酔が覚めたときに息が苦しくて死にそうだと思いました。
殺されるんじゃないかってくらい苦しかったのです。
こんなことって普通にあるのですか?
A;
とても辛かったですよね。
普通ではないですが、時に起こりえることです。
推測ですが、原因は
麻酔が急激に醒めたために
「喉の中の管」が喉を刺激したことかもしれません。
全身麻酔中は通常、喉の奥に人工呼吸の管が入っています。
これは麻酔が効いている間は苦しくないのですが
麻酔が醒めかけの時には苦しく感じられることがあります。
喉の奥に指を突っ込むとグエっとなりますよね、
あれがずっと続く感じなので
息が吸えないように感じられることが多いようです。
この管のことは忘れてしまう方がほとんどですが、
一部の方では苦しい記憶が残ることがあります。
他に原因として考えられるのは、
麻酔中に投与された「呼吸を止める薬」が
完全には切れていなかったのかもしれません。
そうなると息が吸いにくいのに目が覚めてしまうので
苦しい記憶が残ってしまうことになります。
人によって薬の切れ方はだいぶ違うので
なかなか切れない方もいて、
それでもあるキカイを使うと予防できることが多いですが
病院の予算などの関係で
残念ながらそのキカイが使えないことも多々あります。
そういったことが原因だったのかもしれません。
いずれにしても、もしまた全身麻酔を受けるようなことがあったら
担当麻酔科医にその経験をお話しすることで
次回は予防できる可能性が高くなると思います。