痛み止めを飲みすぎると麻酔が効きにくくなるって本当ですか?
2006年 07月 16日
バファリンなどの薬を飲みすぎると、
麻酔が効きにくくなると聞いたことがあるのですが本当でしょうか?
A;
「バファリンを飲みすぎると麻酔が効きにくくなる」とは俗説で、
実は麻酔が効きにくいということはありません。
それよりも心配なのは、
バファリンなどの普通の痛み止めを定期的に飲んでいると
背中からする麻酔(腰椎麻酔や硬膜外麻酔)の危険が大きくなるということです。
バファリンによって血が止まりにくくなるので、
背中からの麻酔をすると脊髄を痛めることがあるのです。
薬を飲んでいない人でも数万人に一人はそういうことが起こりえますが、
その種の薬を飲んでいる人では数千人に一人の頻度になる、といわれています。
背中からの麻酔が危険なのはともかく、
手術に関しても「傷の血が止まりにくくなる」という大きな問題があるため、
手術や麻酔を受ける前にはそういった薬を一時的に止めるように言われるはずです。
全身麻酔や、傷のところに打つ局所麻酔や歯医者さんの麻酔でしたら、
(麻酔に関しては)バファリンを飲んでいてもあまり心配はありません。
バファリンを飲んでいる時に麻酔を受ける場合には、
主治医や麻酔科医に必ずそのことを話すようにしてください。